何が起きたか。 決議79/325は、2024年9月に未来のための協定とともに採択された「グローバル・デジタル・コンパクト」が設置を決めた2つの機関について、付託事項を定めている。
パネル。 人工知能に関する独立国際科学パネルは、個人の資格で3年の任期を務める40人の委員で構成され、地理的な均衡を図る。AIの機会、リスク、影響に関する既存研究を統合した、年1回の「政策に関連するが、規範を指示しない」要約報告書に加えて、テーマ別の概要を公表し、総会に年2回まで報告する。先進国と開発途上国から各1人ずつ、共同議長2人を選出する。事務総長は、公開かつ基準に基づく公募を実施し、総会による任命に向けて委員候補を推薦する。同じ国籍または所属の委員は2人を超えてはならず、国連職員は委員になれない。候補者は、金銭上、職業上、個人的な利益相反を開示しなければならない。
対話。 AIガバナンスに関する世界対話では、各国政府とその他の利害関係者が年1回、最長2日間にわたって集まり、ジュネーブとニューヨークで交互に開催する。議題には、安全で信頼できるシステム、能力格差、人権、ガバナンス手法の相互運用性、透明性と人間による監督、オープンソースのソフトウェア、データ、モデルが含まれる。決議は、2025年9月の第80回総会ハイレベル週間中に発足させ、その後、2026年にはジュネーブでのITU「AI for Good」サミットに合わせて、2027年にはニューヨークでの国連科学技術イノベーション・フォーラムに合わせて会合を開く日程を定めた。第2回対話の共同議長は、グローバル・デジタル・コンパクトの見直しへのインプットとして、優先分野に関する「共通理解」を模索する。総会は第82回会期に継続の是非を決定できる。
なぜ重要か。 これは、普遍的な加盟国参加を前提とするAIガバナンスの常設プロセスとして初めてのものであり、パネルの設計は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)を参考にしている。一方で、その権限は意図的に弱く設定されている。いずれの機関も拘束力のある規則を定めることはできず、軍事AIは対象外であり、パネルは研究を行うのではなく、既存研究を統合する。
今後の注目点。 パネルの構成と独立性、特に資金源や産業界とのつながり。初回報告書が文献レビューにとどまらず、評価報告書としての権威を得られるかどうか。そして、対話が各国に共通の参照基準として受け止められる成果を生み出すかどうか。